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砂州をこえて

高校の卒業アルバムにクラスで寄せ書きをしたものが写っています。

わたしは得意でもない英語を綴っています。

 

For Men may come and Men may go,

But I go on for ever.

 

全員書かなければならないと言われて、書くことが思いつかないまま
以前に参考書か何かで目にして気に入っていた詩句を記したのでしょう。

たぶん、テニスンの詩だとは思うものの、何というタイトルの詩かは覚えていませんでした。

卒業後数十年経ってから、アルバムを目にする機会があり
引用のタイトルや作者名を記していないのが気になりました。

岩波文庫のイギリス名詩選(対訳)にあたってみたのですが、
テニスン(岩波文庫ではテニソン)の作品はあるものの、その詩句のある詩はありませんでした。

しかし、

「Crossing the Bar 砂州をこえて」という詩と註を読んで胸がふるえました。

テニスンが、この詩を全詩集の巻末に入れるよう遺言したとされることの次、

bar, sandbar(砂州) 生と死の境界を意味している

と、あったからです。

barをこえていった佐藤泰志を想いました。

 

 

教室の

みなみの大窓をすこし開けてテニスンの詩行を飛ばす

外国語の時間

素手のチョーク粉を音たててはらいながら

教師が黒板から振り向くまでに

大学ノートを破って折った横罫のある紙ヒコーキ

(き・み・が・す・き・だ 4)