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桜と柳と詩と友と

いいお天気が続いています。

日の出も早くなりました。

今朝は早くに義母から電話がかかってきました。ラジオ体操から戻ってきて一息入れたくらいでしょうか。あんな時刻でも義母にしたら、じゅうぶん待ってかけたのかも知れません。いろいろ心配はつきません。いつもより長電話になりました。

函館は桜が見頃ですが、北見はまだストーブを焚いていると言っていました。

道東へ桜前線が至るまでにはもうすこし暇がかかるのでしょうね。

午後は、チイサイヒトが遊びに来てソフトクリーム食べたり、本を読んだり、歌ったり。遊んで笑って楽しい時間を過ごしました。

 

連休初日の土曜日、札幌へ行ってきました。

「ぽえむ・ライヴin豊平館」イヴェントでした。

会場は昨年、宮尾節子さんと連詩組の皆さんとの朗読会で訪れた豊平館。

少し風は強かったですが晴天の中島公園は、咲きはじめた桜の下でお花見をする家族連れで賑わっていました。

桜もきれいですが、風に揺れる柳、その早緑の美しいこと!

朗読会はとてもよかったです。

朗読参加の18名は道内はもとより、東京・埼玉・横浜・横須賀からも参加という盛会でした。

企画された瀬戸正昭さんが主宰の「饗宴」同人はじめ、瀬戸さんの幅広い交友を物語る顔ぶれでした。

長きに渡って励ましの言葉をかけてくださる萩原貢さんや渡辺宗子さんら大先輩に、久しぶりにお会いできてうれしかったです。

また、わたしはあまり催し物に出かけないので、詩誌で作品とお名前は目にしても実際にお声を聞いたりお目にかかるのは初めてという方もいらっしゃいました。

先月亡くなられたご友人の詩を読まれた、「饗宴」にロシアの詩を訳されている岩浅武久さんもそうでした。

キキというペンネーム、本名は太田正一さんという詩人・ロシア文学者の作品を3篇、読まれました。

作品と紹介の資料を用意してくれていました。

「春の奔流」「シャガールのblueの中では」「初夏」、これからの季節にふさわしい作品を選ばれたのだと判ります。

 

    おれは今宵もまた

 気ちがいじみて怪し気な

 具合の悪いシャツを着て

 すってんぺんから

 身投げする

 名なしの馬鹿な飛沫だな  

      (「春の奔流」より)

 

不勉強で作者を存じ上げませんでしたが、3篇ともすてきな詩です。

そして、最後に付された太田正一さんの詳細な全仕事!

これをひとつひとつ打ちこんで資料を作製されたんですね。

ご友人の生涯を認め記し知らしめたいという岩浅さんの友情に胸が熱くなります。

 

音律が印象的な、独特の朗読をされた女性は住連木律子さん。

前日に小樽観光をしたという東京在住の魅力的な方。

横須賀の下川敬明さんも「小樽詩話会」で作品だけは拝見していました。

下川さんも今回読まれた「永遠」という作品を「一篇の詩」と題してプリントアウトし配布されました。

その丁寧な準備の仕方に、自作と聴く人、双方への愛情を感じました。

 

さいたま市の二宮清隆さんは、「小樽詩話会」「饗宴」「フラジャイル」と3誌に所属する猛者です。すぐ戻らなければならない激務の中を駆けつけての朗読です。姿勢のいい方だなと立ち姿にも感心しました。

「フラジャイル」からはメンバー3名参加。二宮さんに続いて木暮純さん柴田望さん。柴田さん木暮さんは、機器やPAなど裏方でも大活躍でした。

 

「游人」からは長屋のり子さんとわたしが参加しました。

長屋さんは「帰郷」という生まれ育った神田への想いが詰まった作品を、あの美しいソプラノで朗々と唱いあげました♪

わたしは「鳥」という作品を淡々と(笑)

番場の順番は、村田譲さんの次でした。

村田さんは、昨年の豊平館でも朗読をされました。彼のパフォーマンスは何度か拝見していますが、動きの大きい演劇性にはいつも余裕が感じられます。

トリの瀬戸さんは「しれとこの四季」を知床の自然音のCD、海鳥や海獣の声を流しながらの朗読でした。

 

実行委員長の瀬戸正昭さん、司会の嘉藤師穂子さん、会場係の森れいさん、柴田望さん・木暮純さん、それから、お父さまをたすけて動いた瀬戸青年、おつかれさまでした!

 

懇親会は近くのキリンビール園でジンギスカンと飲み放題。

ひとつのジンギスカン鍋を各4名で囲んだのですが、わたしの卓は先述の岩浅さん、住連木(しめのき)さん、小樽詩話会の根深昌博さんでした。

根深さんも初めてでした。

4人とも初対面ながら、すぐに打ち解け話がはずみました。

ふしぎな縁というか、つながりもありました。

岩浅さんは早稲田大学の院でロシア文学の研究をされた方で、住連木さんは早稲田の法学部出身の弁護士です。

それで住連木さんに、わたしの息子も早稲田出身なのですが、恩師の西原という憲法の先生が最近事故で亡くなられてショックで・・と話したのです。すると「西原博史は私の親友なのです。泣きました。」と住連木さん(驚)。

そして隣席の岩浅さんとも、早稲田の露文といえば、五木寛之のエッセイで高田馬場から大学に向かうバスの車内から徒歩の先生と目が合う描写のある文章がとても良くて好きです、という話をしたら、ええ、その横田先生が自分の先生です、「風に吹かれて」でしたね、と(嬉)。

また、根深さんはとても人情のある方で、甥御さんとのやりとりの話も楽しくきいていました。彼が窪島誠一郎と水上勉を描いたドラマが好きだという話をされて、その窪島さんと岩浅さんはもう昔からの親しい友人だということで話が無言館から窪島さんの人生にも及びました。

わたしはお酒が飲めないので、常は酒席は苦手なのですが、今回は話が驚きと感激に満ちて、とてもいい時間でした。

ありがとうございました!!