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原田芳雄さん&若松孝二さん

函館港イルミナシオン映画祭最終日

金森ホールで『寝盗られ宗介』を観てきました。

すごくすごく良かったです。

いろんな想いがよぎりました。

笑って泣いて、またかさなるもので泣けてくるのでした。

役者がみんないいです。

脚本がいいです。

音楽がいいです。

衣装も小道具もロケーションもいいです。

映画の楽しさが存分に味わえる作品でした。

そして、なにより原田芳雄さんがすばらしいです。

舞台で女装して歌う「愛の讃歌」は圧巻でした。

美しい男

それはただきれいなだけの顔とかとは違う

全的な美しさ。

魂もふくめての、です。

 

舞台の役者、一座を率いる座長役ということで

遺作となった『大鹿村騒動記』につながるものがあって、胸が熱くなりました。

原田さん自身も、この作品が好きだったのではないでしょうか。

 

わたしは最前列の真ん中に座りました。

映画館では一番後ろに座るのですが、金森ホールは映画館ではないので床がフラット、

前に大きい人が座ると見えづらいのです。

それに、上映後に若松監督のお話があるので、お顔のよく見える席でお聞きしたかったのです。

 

若松監督はキャップをかぶって登壇です。

聞き手の植草信和さんはキネマ旬報元編集長ですが、『映画芸術』の原田芳雄追想号を手にして

この号の、桃井かおりさんの言っておられることが、もっとも良かったと思ったと話されました。

若松監督も、あのふたりには愛というか友情というか特別なものがあったんだろうと・・・

『われに撃つ用意あり』での思い出や、撮影をおえた中上健次原作の『千年の愉楽』のお話もされました。

『千年の愉楽』にも原田さんに出てもらうつもりだったこと、それは叶わぬことになり彼のやるはずだった役を、

(『寝盗られ宗介』で母親の違う弟役の)佐野史郎さんに演ってもらったこと、

宗介が着ていた衣装(あの印象的な長コートなど)を、主役の高良健吾さんに着てもらったことなど

監督ならではのお話をいくつもされました。

質問コーナーでは、秋田から来た方が、角館ロケのことなどを聞かれていました。

それでは、と終わる間際に、わたしもおずおず手を挙げ、

『われに撃つ用意あり』のホン選びのことなどお聞きしました。

原作者の佐々木譲さんとは、新宿の飲み仲間だそうです。『われに~』の新宿での秘話や

佐々木さんの五稜郭を書いた作品も映画化したいんだが、と興味深い話をしてくださいました。

うれしかったです。

ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、帰りがけ、思わぬ人が声をかけてくれました。

新目七恵さんです!

札幌からいらしていたのです。

昨年夏の送別会以来です。

わたしは夫と一緒(映画はひとりで観る派なので、実にめずらしいことです)だったのと

会場では次の上映が始まるので、ゆっくりは話せませんでしたが、元気そうな顔を見て安心しました。

彼女が書いている「北の映像ミュージアム」ブログを見ていることなども話せてよかったです。

 

ひどい悪天候でしたが、幸福な一日でした。